2025.12.16 大掃除
12月も半ば、少し早い大掃除を始めました。
いつもは年末ぎりぎりにやっている大掃除ですが、週末に部分リフォームをすることもあって夫が休みのこの日にすると決めていたのです。
夫はここのところ忙しくて、土日の振り替えで貰えたやっとの休みの日でした。
夫は休みの日の掃除に浮かない顔で、作品の展示会場へ欠品になった商品を持っていきたいと言っています。
大掃除に気分がのらないのも分かるし、商品を置きに行きたい気持ちも分かります。
でも私の中には、忙しいからって夫は自分のことしか考えていない、商品が一部品切れていたとしても大きな問題はないのにと、自分が後回しにされている気持ちが湧きました。
忙しいから仕方がない、休みの日くらい好きな事をしたいかも、それって分かる、でも私一人だけの大掃除は負担だし、この家は二人の生活の場なのだから。
「ねぇ、気持ちは分かるけど、明日だけでいいから、ちゃんとこの家と向き合って欲しいの」
と真面目に伝えると、
「分かったよ、やればいいんでしょ!何をやればいいか言ってくれたらやるよ」と投げやりに言うので、
「向き合うって自分で考えて行動する事だよ、何をやるかは自分で考えて欲しい」
と言うと、やっと自分事として受け取ってくれました。
そして今日は、私が起きる前から夫は担当のお風呂の大掃除を始めていました。
気持ちよく大掃除が始められてよかったです。
私はというと、冷蔵庫の大掃除をすることにしました。
冷蔵庫の掃除をする少し前の話ですが、恐ろしい夢を見て目を覚ましました。
夢の中で私は今の家ではなく、知らない大きな家に住んでいました。
夫と娘も一緒に生活しています。
私はダイニングでご飯を作りながら、リビングの夫と娘の方へ行ったりきたりして何かをしているようでした。
ダイニングでは、油で何かを揚げているようですが、横にこぼれていた油に火が付いて炎が上がったところを目撃します。
うわっと思いましたが、時々魚を焼くときに、魚の脂に火がついて炎が出ることもあるので、またかという感覚で水をぶっかけました。
ところが、油に水を注いだことで瞬く間に部屋全体に火が回ってしまいました。
「これは消せない!」と、消す努力もせずに即座に判断して、急いでリビングにいる夫と娘に「火事になるから、逃げるよ!!」と声をかけて、玄関へ向かいました。
その時私は、火事になったけどちゃんと保険は入っている、また新しい家が建つ!といったことを考えていました。新しい家になるかもと少しウキウキしていたのです。
その後、安全な場所に移動しますが、携帯が無いことに気づきます。
携帯が無いとこの後の手続きが大変、取りに戻らなくちゃ!と、無謀にも家にまた戻りますが、中には炎が上がって入れません。夫が制止します。
諦めて、娘がいるところに戻ることにしました。
娘がいたところに戻ると、真っ黒の物体が横たわっていました。
焼け焦げた娘の姿でした。
私たちがいない間に火種が衣類に燃え移り、一人で焼け死んでしまっていたのです。
私は黒塊になった娘を抱きしめて号泣しました。
そこで目を覚ましました。
恐ろしい夢すぎて、この人は何が学びたかったんだろうと答えを探さずにいられませんでした。
無くなってもまた新しい物を手に入れたらいいと浅はかに考えていた、でも、無くしたらもう取り返しのつかない大切なものがあると気づいた。
大切なものを失うことでの絶望を味わいたかった。
なんだよ、これ前世なんじゃ……なんて思いながら起きて、冷蔵庫の大掃除に向かったのです。
我が家の冷蔵庫は、結婚した時に買ったので26年になります。
結婚した時に買った家具としては最も古いのでそろそろ替え時なのかななんて思っていました。
もう近いうちに替えるんだし汚れててもいいかなんて、ケチャップのシミなどの汚れがついていました。雑な扱い……していました。
まだこの冷蔵庫はちゃんと動いています。
製氷機は使えなくなっているけど、冷蔵庫としては問題ありません。
今日の夢を思い出して、今の私も大事なものを粗末に扱っていたなと思いました。いずれ新しい冷蔵庫を買うんだから汚れててもいいやと目を背けていました。
冷蔵庫を掃除しながら、今までありがとう、いつもありがとう、これからもよろしくね、と心の中でつぶやきました。
何時間も磨き、みるみる綺麗になっていきました。
取れない汚れや傷もあります。そりゃ、26年も頑張ってくれてるんだから新品のようになるわけがない。でもピカピカだよ。ごめんね、こんなにきれいだったんだよね。ずっとありがとう。
感謝があふれてきました。
夢から始まり掃除で気づいて昇華された気持ちです。
大事なものを忘れずに大切にしていきたいと思います。