セラピストブログ

2025.11.06 忘れていた夢が咲くまで

最近買った小池浩さんの『逆転現実創造術』という本を読んでいる時に、ふと、過去の自分を思い出しました。

心に刺さっている棘が顔を出す時、それは癒しのチャンスでもあります。


中学の教育実習へ行った時の話です。

私は美術を教えていましたが、道徳の授業もすることになっていました。

細かいことは忘れてしまいましたが、その道徳の授業で、教本とは違うことを結論に持ってきたのです。

「夢は叶うよ」といったようなことを語りました。

学校の先生が教本と違うことを、自分の主張として生徒に伝えるというのは、少し怖いことですよね。

それに気づいた時、私はあの時「あんなことを言わなければよかった」と後から苦しくなっていました。

時々思い出しては消したい、苦い過去でした。


私は思い返すたびに、ずっとその時の自分を責めていました。


でも、気づいたのです。


本当は——

夢に破れた自分を責めているんじゃない?

あんなことを言ったのに夢は叶っていなくて、恥ずかしいと思っているんじゃない?


「夢は叶うよ」

あの時、私はそう語りました。

若くて、まっすぐで、光そのものでした。

だからこそ、後になってその光を直視できなかった。

あんなことを言わなければよかった、と何度も思いました。


でも、過去の私は、その言葉をずっと今の私に向けて語りかけていたのでした。


私の夢は、漫画家になることでした。

でも、振り返ってみると、私が本当に好きだったのは物語を描くことよりも、“創るという行為そのもの”でした。

絵を描き、本を作り、人と繋がりながら何かを形にしていくこと。

今思えば、私が本当に望んでいたのは、創作を通じて人と喜びを共有することだったのです。

漫画家という夢の形を置いてしまったばかりに、本当は何を“宇宙にオーダー”(=心の奥で願っていたのか)していたのか、忘れていたのです。

“宇宙にオーダー”というのは読んでいた本にあった言葉で、これがトリガーになってこの過去が現れたのだと思います。


夢は、破れたのではなく、別の形で咲いていました。


私は今でも自分の世界を作っています。

そして創作を通じて、夫であったり、誰かと喜びを分かち合っています。

スピリチュアルの世界でも、深い内省で自分を知り、人と関わり、タロットカードを作るという創作の喜びも感じています。


私が宇宙へと送っていたオーダーは、創作をベースに人を巻き込んで喜びを共有すること。

表現方法は違っても、私はずっと創造の流れの中にいて、オーダーの本質は一貫していたことが分かりました。

この気づきは、私自身の“魂の設計図”を手に入れたようなものです。


教壇に立って語った言葉は、未来の私へのメッセージでした。

何十年越しでしょうか……やっと受け取ることができました。


夢は、確かに叶っている。


それにしても、教育実習の先生といっても、19歳で生徒ともあまり変わらない年齢だったんですよね。

「何か資格を取っておこう」と思ったくらいで、よく教壇に立っていたなと思います。

ただ、教職の授業は幅広いことを学べて楽しかったですし、教育実習では学校の裏側も知れて面白い経験ができました。

それもこれも、苦々しい思いですら、私の人生を作っている一部です。


何度も思い返す過去の棘が、今の自分と統合されると、心が楽になります。

気になる棘のある方は、セラピストを頼ってくださいね。

忘れていた夢が咲くまで